第23話:義務恋愛、義務結婚。
とあるカフェで耳にした、女性たちの会話。
“もう**歳だから結婚しなきゃいけない”
“私も彼氏を作らなければいけないと思ってる”
心の中で彼女らに問うた。
『恋愛や結婚って“しなければいけない”って思って実行するものなんだろうか』
多少の“しなければいけない”を抱えながらみな生きていると思う。そういった義務的なモノは、少なければ少ないだけ僕にとっては都合がいい。生活の自由度が増すから。
仕事、納税、法のようなものならやらなければと思えるのだけど、恋愛なんていう自由の塊みたいなもの。
なのにそんなものにまで“しなければ”と重い腰を上げるさまをみてなんだかなあと思った。
僕にとって恋愛とは、お互いがお互いのことを好きになって人生をともにしていくこと。本当の豊かさ。う~ん、、短い言葉で表現できない。
自分自身が好きだな、一緒にいたいな、と思えたらそれだけでいい。相手が好きになってくれなければそこで終わり。求めるものはない。
人を好きになるタイミング、好きになってもらうタイミング、自分に合う人に出会うタイミング、
これらは計画的にコントロールできるものではないから、
そもそも
“**歳までに結婚(恋愛スタート)”というコミットメントに無理を感じる。
恋愛だけでなく人との出会いはすべてナマモノで、
良縁があればただただ良かったなって思う。
社会の目を気にしている人が多い。
自分のしたい/したくないよりも世間の目を気にしていると幸せになれない。自分の価値観を優先しないとどんどん貧しくなってしまう気がする。
個人的な意見だけど、
既婚者に対して偉いとも
独身者に対してやばいとも思わない。
人の人生を一冊の小説にしたとき、
そもそもまったく同じストーリーなんてないから、
必然的なデフォルトの幸せが
全員に一つ以上設定さていると思う。
◆略歴◆
氏名 伊籐明機良(いとうあきら)
1985年、福岡県生まれ。トレーダー。大学のゼミで金融商品の研究を行い、投資と出会う。システムエンジニア時代、仕事が終わったあとの喫茶店で独自の投資システムをプログラミング。現在はシステムトレードを中心に、外貨、株式、不動産等の投機的投資を行う。サウンドクリエーター、フリーランスエンジニアとしても活動中。